【30代男性】回避性パーソナリティ障害が3ヶ月働いてみた

 こんにちは。
 ワーカーとしてライフワークに通所して3ヶ月が経ちました。

 今回は「回避性パーソナリティ障害」について、自身の体験談を交えつつ書いていこうと思います。

1,回避性パーソナリティ障害とは

 大きな特徴として以下が挙げられます。

  • 批判や拒絶への過敏さ
  • 期待や責任を負うのが苦手
  • 自身の過小評価、自己肯定感の低さ

 一見すると、ただ内気で回りの人と話すのが苦手な人に見えると思います。しかし、何かをしようとする度に「本当にこれでいいのだろうか?」「さっき自分が話した内容は、変なことを言ってなかっただろうか?」などと、常に自分自身に疑問を持ち、ひどく自信のない状態がほとんどです。
 これは他の障害でいうところの特性であり、周りの人からの「批判・拒絶」を強く嫌う、新しい活動や挑戦から回避する(リスク回避)といった思考が見受けられます。

 だいたいは「気にしすぎ」や「考えすぎ」などで済まされることが多いです。ですが、それを簡単に直せたら苦労はしません。
 そしてその根本的な原因は幼少期の環境にあるといわれています。

2,主な原因

 幼少期に近しい人から受ける経験が原因になるといわれています。自分の言ったことが母親に理解してもらえなかった、厳しく叱られた経験が多かった、求めていないのに必要以上に干渉をされた、など子供の時から自分の考えを理解してもらえない状態が多かった場合。また、学校などで大勢の前で恥をかいたり、いじめにあったりした場合など、自分の考えや存在が受け入れられないと感じる機会が多いのが原因だといわれています。

 そしてこれが大人になっても続き、仕事をしていても「怒られるのではないか」など不安に感じたり、「自分なんて価値のない人間だ」など思い人間関係を嫌うことに繋がります。

3,自分が困ったこと

 私は子供の頃、よく母親に厳しく叱られた記憶が強く根付いているような気がします。大人になった今でも過干渉で、例えば仕事でも使う機会があると思い取った車の免許ですが、「車を運転するのは危ないから、車を運転しない仕事に就きなさい」と言われ、長らく家の車を運転させてもらえなかった記憶があります。周りからは「お前の母親は過保護すぎる」と言われたこともあり、確かにその通りだなと思いました。
 また私自身の性格も「気にしすぎ、考えすぎ」と言われることが多く、わかってはいるのですが、やはり自分の性格というのは、一朝一夕に直せるようなことではありません。
 
 このようなことが現在でも続いており、ライフワークに通所している今でも、不安を強く感じることが多いです。
 私の場合、人に話しかけるのにすごくパワーを使ってしまい、ひどく疲れてしまうように感じます。特に相手が忙しそうにしていると話しかけること自体をすごくためらってしまって、作業がスムーズに進まなかったりもします。
 また、新しい作業に着手する時にも不安を強く感じることが多いです。やはりわからないことが多い状態で、それを誰かに聞かなければならない、どうすればいいのかわからない、そういった状況になるのを嫌う傾向があるように思えます。

 このように、とにかく何をしようとしても不安・緊張を感じてしまい、他人より精神的に疲れやすい状態なのだと思います。
 そうなってくると、疲労が原因で仕事を続けること自体が困難になってきたり、「不安や緊張が強くて辛いから」という理由で仕事に対してあまり前向きに捉えることができなかったりもします。
 「よしやるぞ」という気持ちが「不安や緊張に押しつぶされそうで辛い」という気持ちに勝てず、モチベーションの維持が難しいのも辛いです。

4,どう向き合っていくか

 さて困り事はたくさんあってキリがないので、実際にどうすれば解決に向かうのかを考えたいと思います。
 具体的な方法としては以下が挙げられます。

  • 何でもいいから自分で決めて行動してみる
  • 自分自身を認めて褒めてあげる
  • (可能な範囲で)本音を言える環境を作る
  • 認知行動療法を取り入れる

 まず自分自身の評価が低いことに対してのアプローチとして、今日自分がやったことを褒めてあげることです。「一日ちゃんと通所できた」だけでもいいのです。小さな幸福からコツコツ認めてあげることで、少しずつ「あ、これで良かったんだな」と思える瞬間を増やしていきます。

 また、自分で決めて行動してみることも自信の回復に繋がります。何でもいいので自分で決めたことを最後までやり遂げ、できた時の達成感をしっかりと感じ、それをちゃんと自分自身認めてあげることが大事になってきます。

 あと可能な範囲内で良いので「本音を言える環境を作る」、これはすごく大事なことなのですが、中々都合よくできることではありません。病院のカウンセリングを受けると良いともいわれてはいますが、私自身はあまり知らない人に本音を話したいと思えないので、やはり誰か親しい人物が良いと思います。

 私も普段中々自分のことを話すのをためらいがちでストレスが溜まりやすく、どこかで発散しなければと思うのですが中々うまく気分転換などができずにいるので、やはりこれが一番難しい問題かなと思います。

5,終わりに

 自分自身わかってはいるのものの、中々克服するのが難しいのが現状です。

 病院で認知行動療法を受けてはみたのですが、イマイチピンとこず、認知の歪みというのもわかるのですが、どうすれば直せるのかがわかりません。元々の自分の性格だからしょうがないのでは……と思う気持ちのほうが強い気がします。
 幸い私自身は、色々と考えることが得意なほうなので、自分で調べて自ら解決していくケースもあります。

 もし同じような状態で悩んでいる方がいるのであれば、まずは自己理解を深めることをオススメします。自分の「なぜこのような行動をとるのか」の「なぜ」の部分に気付ければ、他人に説明するときにも具体性が出るので、スムーズに解決に繋がっていく糸口になるかと思います。

 長々と書いてしまいましたが、少しでも「こういう人間もいるんだな」と知見を深めるきっかけになれば幸いです。