双極性障害って何?

前編:症状などの解説

こんにちは。
この記事では、私自身が体験してきた「双極性障害(そうきょくせいしょうがい)」についてお話しします。

この病気の名前を聞いたことがあっても、実際にはどんなものかよくわからない人も多いと思います。私も最初はそうでした。

このブログでは、「双極性障害とは何か?」という基本的な知識を、私自身の実体験を交えながら、前編・後編に分けてわかりやすく紹介していきます。

※本内容は医療従事者ではない一個人の経験・調査に基づくものであり、正確な診断や治療は必ず専門の医療機関にご相談ください。


双極性障害とは

双極性障害とは、かつて「躁うつ病」とも呼ばれていた精神疾患です。最近では「双極症」と表現されることもあります。うつ病と同じく気分の落ち込みや意欲の低下が見られますが、大きな違いは「気分が異常に高揚する躁状態」があることです。

双極性障害は、気分が激しく「上がったり」「下がったり」することを繰り返す病気で、「躁状態」と「うつ状態」が交互に現れるのが特徴です。

一見すると気分の波が激しい性格のように見えるかもしれませんが、実際には日常生活に深刻な影響を及ぼす病気です。


躁状態とは(気分が異様に高揚する状態)

主に以下のような症状が現れます。

  • 自分を過大評価し、「なんでもできる」と思い込む
  • 異常なほどのハイテンションと多弁
  • 話が飛びがちで、まとまりがなくなる
  • ほとんど眠らなくても元気で活動的
  • 浪費やギャンブルなどの衝動的・無謀な行動
  • 攻撃性・衝動性が強くなり、人間関係でトラブルを起こす

私自身、初めはただ単に「今日は調子がいい日なんだな」と思っていましたが、次第に日常生活に支障が出始めました。

最近は特に浪費が目立ちます。パソコンやタブレット端末を一気に買い替えて貯金を切り崩し、生活に支障が出て現在進行形で大変な思いをしています。

(頭ではわかっているけどコントロールが効かない・・・)


うつ状態とは(気分が極端に落ち込む状態)

躁状態とは打って変わり、次のような症状が現れます。

  • 人と話すのがつらくなる
  • 自分を責め続けてしまう
  • 死にたくなる気持ちに襲われる
  • 無気力でベッドから起き上がれない
  • 将来に希望を持てない
  • 強い不安感が続く

この躁状態とうつ状態のギャップこそが、双極性障害の最も苦しい部分だと感じます。

躁状態でのツケが回ってきます。

「なんであんなことしたんだろう・・・」と悩んだり

予定を詰め込みすぎて後から後悔することが多かったです。


混合状態もある

混合状態とは、「躁状態」と「うつ状態」の症状が同時に現れる状態です。

たとえばこんな状態

  • 気分は落ち込んでいるのに、頭がソワソワして落ち着かない
  • 焦りやイライラが強く、眠れない
  • 死にたい気持ちがあるのに、行動力が伴ってしまう(自殺リスクが高い)
  • おしゃべりが止まらないが、話す内容はネガティブ

混合状態は本人も気づきにくく、非常に危険な状態です。私自身も混合状態を自覚しにくく、個人的に最も辛い状態だと思います。

焦燥感やイライラから衝動的な行動を起こして周りに迷惑をかけてしまうことや人間関係で強く当たってしまうこともあります。


双極性障害の2つのタイプがある

双極性障害の診断までに要する平均的な期間は4〜10年程度

特に双極性障害Ⅱ型は診断はその気づきにくさから、さらに時間を要します。

私は診断が確定するまでにさまざまな病名を言われてきました。

その過程で「自分はただの甘えなのでは」と悩んだ時期もありました。
周囲からは「元気なときもあるんだから大丈夫でしょ」「気持ちの問題じゃない?」と言われることも多く、その言葉がさらに自分を追い込んでいきました。

一時は「これ以上、誰にも理解されないまま生きていくのか」と希望を持てずにいました。
診断までに時間がかかるのは決して珍しいことではないと知っておいてください。

病名がわかることはゴールではありませんが、回復への第一歩になることは確かです。

続きは後編で

ここまで読んでいただきありがとうございました。

後編では双極性障害の治療の流れや薬との向き合い方、生活の工夫についてお話ししていきます。

同じように悩んでいる方や、そのご家族・パートナーの方にとって、少しでもヒントにつながる内容になれば嬉しいです。

▶︎次回 双極性障害って何?後編:どう向き合うか、治療と支え方