こんにちは。ライフワークの動画班に所属しているMです。
今回はナルコレプシーの治療法について、そしてそれに深くかかわる生活習慣についてお話していこうと思います。
大前提として
令和7年(2025年)現在、ナルコレプシーに対する根本治療は確立されていません。
現在の治療方法は対症療法が主流です。症状を和らげる薬の処方と生活習慣の改善が中心となっていますが、症状の軽い方ではそれで充分社会復帰できています。
1.薬物療法について
日中の過度な眠気には、「精神刺激薬」と呼ばれる脳に働きかけて覚醒を促す(目を覚まさせる)薬が使われます。
また、レム睡眠関連症状(情動脱力発作、入眠時幻覚、睡眠麻痺の3つ)に対しては、レム睡眠を抑える効果のある抗うつ薬(三環系抗うつ薬やSSRIと呼ばれるお薬)に効果が期待されています。特に三環系抗うつ薬と呼ばれる種類のお薬の方が、SSRIと呼ばれる種類のお薬よりもレム睡眠を抑える力が強いためよく使われているようです。
日本ではまだ未承認のお薬なのですがナトリウムオキシベートという新しく作られたお薬があります。睡眠の質を改善し、レム睡眠関連症状を軽減する効果が期待されています。アメリカ合衆国FDAでは承認済みですが、もし日本で承認済みで保険適用されて3割負担だったとしても非常に高価なものとなっています。
夜間に何度も目覚めてしまう中途覚醒(熟眠障害とも呼ばれます)に対しては、翌日に眠気が残らない程度に短時間効果を発揮する睡眠薬が処方されることもあります。
現時点では実用化には至っていませんが、オレキシン補充療法※というものが研究段階にあります。
※これは糖尿病で使われるインスリン注射のように、不足している物質(この場合オレキシン)を体に直接補充することを目的とした治療法です。
インスリンの様に注射で補充出来ないのは、血液脳関門という人体に悪いものを脳に通さないようにする体の仕組みが備わっているからです。一定以上の大きさの物質は通さないため、大きな物質であるオレキシンは首から上、つまり脳にまで到達することができません。
※注意点
使用される薬の中には、向精神薬や精神刺激薬のように副作用に注意が必要とされる薬もあります。また依存性が懸念されるものも多く存在しています。もし異常があればかかりつけの医師や薬剤師に直ぐ相談しましょう
特に精神刺激薬は精神的な依存が形成されることがあるため、現在では精神刺激薬は処方に一定の制限があり、睡眠障害の専門医の管理下で使用されることが一般的です。(その昔、とある精神刺激薬の依存症の方が増えて社会問題になったので今ではルールが設けられました。)
他にも向精神薬には多種多様な副作用があるため、専門の医師と十分に相談をして指定された適切な用法・容量で使用することがとても大事です。自分の判断で薬が効かないから多く飲もう、良くなってきたから薬を減らしてみよう等、自己判断してはいけません。体に思わぬ影響が出ることがあります。
2.生活習慣について
①肥満や生活習慣病の合併を防ぐ
1型ナルコレプシーの特性としてオレキシンの減少に伴い基礎代謝が下がり、甘いものへの欲求が高まる傾向があると前回の記事の最後にお話ししました。
運動不足や過食により肥満になり、生活習慣病のリスクが高まるため、適度な運動を取り入れることが非常に重要です。
私の場合、手始めに週に5日は約1時間程(距離にして約4km位でしょうか)のウォーキングを習慣とし歩くようにしました。
家で筋トレに励み基礎代謝量自体を筋肉で増やす事ができるならお手軽で良いのですが、家にいるとどうしても甘えてさぼりがちなので、お金を払ってジムに通い筋肉をしっかりつけようかどうかも思案中です。
②昼間の眠気に対抗するための生活習慣
まずは規則正しい生活習慣が基本です。夜の決まった時間に眠って朝も同じく決まった時間に起きることです。
もちろんどうしても中途覚醒が酷い人もいるため、完全に同じ時間に寝て同じ位長く眠るという事が難しい方もいます。不幸中の幸いですがこの病気は寝つきは良く、また眠りに落ちるのが早いので意識してやるだけでも日中少し違いが出てくると思います。
昼間の過度な眠気に対抗するため(もちろん薬をきちんと飲んだうえで過度な眠気、睡眠発作が出る場合)昼の休み時間などに計画的な昼寝(1回に約20分程度)をとる事は眠気に対して効果的と言われています。ちなみに30分以上の昼寝は逆に眠気が強くなるとの報告があります。
これは本来前回書くべきだった内容です。これの次に書きたいことがあるため、先に少し合併症について追記しようと思います。
ナルコレプシーになるだけでも非常に生きづらい日々になりますが、恐ろしいのは合併症も沢山起こる可能性があるということです。これらの合併症は全てが一度に起きるわけではありませんが、これらの合併症による症状や原因が複雑怪奇に絡み合っており、様々な順番にまたは同時に出てきたりします。
それではいくつか挙げていきます。
・うつ病や不安障害
睡眠の乱れや日中の眠気により、意欲や気分が落ちやすくなる。社会生活が困難になりやすい。
→これらが精神的ストレスとなり、抑うつ症状が出やすくなっています。実際にナルコレプシー患者ではうつ病の有病率が高くなっています。
→人前での情動脱力発作や眠気への恐れ。これらの症状が人前で出ることへの不安が大きくなり不安障害を引き起こすこともあります
(不安障害には沢山種類があります。有名なものだとパニック障害などが挙げられます)
・肥満
前回の記事に書いたのですが、1型の場合特にオレキシンが無くなるので基礎代謝量が減り、肥満になりやすくなります。
オレキシンという物質は、脳の「やる気」や「ごほうび(快感)」に関わる仕組みと深くつながっています。
特に、ドーパミンという「満足感」「集中力」「目覚め」などをコントロールする脳の物質を出す場所に働きかけて、直接活性化させます。
しかし、ナルコレプシーの人はこのオレキシンがほとんど無くなるため、ドーパミンが出しにくい状態になっています。
その結果、脳はすぐに快感が得られるもの(=甘いもの)を欲しがるようになり、ついお菓子や糖分に手が伸びてしまいます。これは、ある意味で甘いものへの依存傾向ともいえるでしょう。
また更に何も対策しなければ単純に寝ている時間が増え運動量自体も減ります。
1型ナルコレプシーだと約7割以上の患者さんがBMI(体格指数とも呼ばれ、体重と身長から算出される、肥満度を表す指標)過剰だといわれています。
・メタボリックシンドローム
肥満、運動不足、食生活の乱れから血圧・血糖・脂質に異常が出る状態。
病名で言うなら高血圧、血糖値の上昇、高脂質血症、BMI25.0以上であることが条件です。
・糖尿病
後半に詳しく記載します。
・睡眠関連呼吸障害
特に閉塞性睡眠時無呼吸症候群という病気です
肥満や筋肉のゆるみにより舌の根元が気道を塞ぎ、寝ているときに呼吸が止まる病気。
特にナルコレプシーに合併しやすいといわれています。
・頭痛
睡眠不足や睡眠の質の低下により、特に緊張型頭痛や片頭痛の合併が起こりやすくなるとの報告があります。
睡眠の質の低下と頭痛の関係は広く認められています。
・めまい
睡眠不足や自律神経の不安定さ、薬の副作用などでも出ます。ナルコレプシーにおける自律神経機能不全により、
起立性低血圧(立ち上がることで血圧が低下する病気)が起きることがあります。
・注意力・集中力の低下
お薬できちんとコントロールされていないうちは日常的に眠気が来るため、操作により事故などが起きる可能性のある作業は控えるべきです。
・多汗、末梢血管障害
症状の報告は少ないですが、自律神経系の影響と考えられる症状が一部患者に見られます。例えば体温の調節不良で汗が出やすくなったり、手足の血流が悪くなり冷えるなどあります。
これら多くの病態は単独ではなく、互いに影響し合い、連鎖・複合的に現れることが多く、悪循環を引き起こすこともあります。
例えば「肥満 → 睡眠の質悪化 → 日中の眠気増加 → 運動量低下 → さらに肥満」
というように、生活全体のバランスが重要になります。
生活習慣の是正について
前項でも述べましたが1型ナルコレプシーの場合、様々な生活習慣病の合併を防ぐため定期的な運動が推奨されています。そういう私も悩んでいることなのですが、この病気、特にオレキシンの減少する1型ナルコレプシーは基礎代謝量が恐ろしいほどに減ります。そして甘い物などを無性に食べたくなります。気を付けていないと今以上に肥満まっしぐらです。
(発症して3か月ほど入院していました。病院食だけ食べていましたが立てなかったこともあり、
一日の運動量が激減。元々肥満体系ではあったのですがあれよあれよという間に10kg近く体重が増えました)
健康的な体形を超過し肥満状態になるとやはり恐ろしいのは糖尿病です。私の父が糖尿病であることもあり、十分に糖尿病の遺伝的素因があります。というか血液検査に引っ掛かってきています。この病気の何が恐ろしいのかといいますと、痛み無く進行していくことです。重度になると手足の感覚が鈍くなり、気づかぬうちに小さな傷から大きな傷へ悪化することも多々あります。
他にも
・網膜剥離などにより目が見づらくなります
・高血糖が続き腎機能が低下していくと腎臓のろ過機能が働かなくなっていきます。糖尿病性腎症と言いゆっくりと進行しますが、末期まで悪化すると透析が必要となります
・高血圧症や高脂血症により動脈硬化が進みます。最終的に血管が詰まり、心筋梗塞や脳梗塞などのより重篤な病気で突然死する…等々
少し怖く書きすぎましたが最終的には非常に恐ろしい病気になっていきます。ですので注意してもしすぎる事はありません。
私は絶対にそのようになりたくはなかったので、毎日少しの時間でも運動することにしました。
今後どうしていきたいか。
・目を覚ます薬を増やすかどうか。1日2錠だと起きていられないことも良くあります。
・しかし現状では脂肪肝がありその他にも薬を沢山飲んでいる事で肝機能も悪いため医師とよく相談しつつ服薬していくことになります。
・もしくは痩せれば薬の量を減らしていけるかもしれないので、運動を優先するかどうか。
・最終目標。現在の身長から172㎝ 72㎏(BMI24.3:正常範囲内)を目標に痩せたい
という事を考えて、まずはダイエットから始めようと決めました。
現在の体格、他条件4つ程つけ、2kg/月を目標にコアトレーニング+外でウォーキングの組み合わせのメニューをChatGPTに考案してもらったので、今日から始めることにします。上手くいくかどうかは頑張り次第ですので、次回のブログ投稿の結果を楽しみにしていてください。
以下、体格や条件、ChatGPTによるトレーニングメニューです。読み飛ばしてもらって構いません
現在BMI約38.87 身長172cm、体重115kg 全身に贅肉はついていますが、特に中心性肥満が酷いです。 コアトレーニングを中心に毎日行うトレーニングメニューを考えてください。
条件1 朝夜の二回を予定しています。
条件2 2kg/月の減量が目標です。このトレーニングのほかに週5日約4㎞のウォーキングをしています。
条件3 腹筋と腰回りの筋肉が特に弱いのでそれを補うようなメニューをお願いします。
条件4 ナルコレプシーがあり、基礎代謝が平常より500kcal程落ち、現在一日約1000kcal程になっています。
内容を拝見し、現在の体格・体調(BMI38.87・中心性肥満)や基礎代謝の低下(ナルコレプシーによる)を踏まえて、安全かつ現実的に継続できる朝夜2回の体幹強化&減量トレーニングメニューを構築しました。
✅ あなたに最適化したトレーニング基本設計
項目 | 内容 |
🎯 目的 | 月2kgの減量、体幹の強化、中心性肥満の解消、姿勢改善、腰痛予防 |
🔥 消費計画 | 現在基礎代謝約1,000kcal+週5回×4kmウォーキング(≒+200kcal/日)+無理ない筋トレで燃焼力アップ |
📅 頻度 | 朝:ウォーミング+呼吸トレ+姿勢強化(10分)夜:インナーマッスル+脂肪燃焼系(15~20分) |
💡 特徴 | 高負荷ではなく**“継続重視”の低負荷+中強度コア強化**/立位・寝姿勢を中心に構成/関節負担最小限 |
🌞 朝トレメニュー(10分以内/目覚め+体幹ON)
やる気スイッチ+代謝アップ狙い。無理せず気持ちよく動ける構成です。
種目 | 回数 | ポイント |
✅ 1. ドローイン(呼吸で腹筋ON) | 30秒×2 | 寝たままOK。腹横筋を起こす最重要エクササイズ |
✅ 2. スタンディングツイスト | 30秒×2 | 立ったまま腰をひねる。有酸素+ウエスト刺激 |
✅ 3. グッドモーニング(腰背部) | 10回×1 | 膝軽く曲げて上体前傾→戻す。背筋&姿勢補正 |
✅ 4. ニートゥチェスト(椅子座位もOK) | 10回×1 | 腹筋下部を無理なく刺激 |
✅ 5. ゆったりスクワット(椅子OK) | 10回×1 | 腿とお腹を同時に使う脂肪燃焼基礎エクササイズ |
🔽 補足:朝は「スイッチを入れる」「姿勢を起こす」ことが主目的です。疲れすぎない範囲でOK。
🌙 夜トレメニュー(15~20分/インナーマッスル+代謝刺激)
お腹・腰まわりをしっかり補強。最初は週5回からでOK!
種目 | 回数・セット | 解説 |
✅ 1. ドローイン(再確認) | 30秒×2 | 寝る前にもやってOK |
✅ 2. グルートブリッジ | 15回×2セット | 仰向け→お尻を持ち上げる/腰痛対策・腹部補強に◎ |
✅ 3. バードドッグ(四つん這いで手足上げ) | 左右10回×1セット | バランス+体幹強化/腰痛予防に特に効果的 |
✅ 4. サイドレッグレイズ(横向き) | 各10回×1セット | 腰・お尻・脇腹に効く/寝たままでOK |
✅ 5. スタンディング腹斜筋タッチ | 20秒×2 | ひねり動作でウエスト刺激&全身連動有酸素に |
✅ 6. 寝たまま膝パタン(骨盤調整) | 左右10回 | 腰回りを緩めて一日の疲れリセット |
🔽 補足:夜は「じっくり効かせる」+「関節にやさしい」メニュー構成です。息切れしないレベルで継続を優先!
🎯 消費カロリーと脂肪燃焼の目安
項目 | 1日の運動消費カロリー(目安) |
朝トレ | 約30〜50 kcal |
夜トレ | 約50〜100 kcal |
ウォーキング(4km/50分) | 約200〜250 kcal(体重115kg換算) |
合計 | 280〜400 kcal/日(週5で1,400〜2,000kcal) |
👉 脂肪1kg=約7,200kcalなので、月2kg減量は十分達成可能なラインです。
🥗 食事面でのワンポイントアドバイス(代謝が低い方向け)
対策 | 内容 |
✅ タンパク質重視 | 卵・豆腐・鶏むね・魚で筋肉維持をサポート |
✅ 糖質コントロール | 夜だけ白ごはんを少なめに/朝・昼は適量OK |
✅ 間食注意 | 甘味欲求が強いときは「ヨーグルト+きなこ」や「ナッツ数粒」などで代替 |
🔁 続けやすい工夫ポイント
- 📆 週1日は完全休養 or ストレッチ中心日でOK
- 📏 週1だけ腹囲や体重を記録(変化を実感しやすくなる)
- 👕 ウエストサイズが変わるとモチベーションUPに直結
✅ まとめ
- 体重115kg・BMI38.87・中心性肥満・基礎代謝1000kcal前後という条件に対して、
→ **関節にやさしく、しっかりコアに効く「実行可能な継続型プラン」**を提案しました。 - 腹筋や腰周りが弱くても「負荷を調整しながら」着実に体幹を鍛えていける内容です。
- ウォーキング+このプログラムだけで、月2kg減量は十分達成可能です。