【利用者インタビュー】「苦手に学び、次の一歩へ」ADHDのKさん(20代)

現在、キッチン業務に携わりながら精力的に就職活動をしている利用者 Kさん(ADHD・20代)にインタビューを行いました。

通い始めた頃の心境から、方針転換のきっかけ、面接練習会での気づき、そしてこれからの未来について、ありのままの思いを語っていただきました。

ライフワークでの歩み:人の目を気にしていた自分が「積極的」になれた理由

Katy

ライフワークに通い始めて、どれくらいの期間になりますか?

Kさん

1年10ヶ月ほど、だいたい2年弱くらいになります。

Katy

通い始めたばかりの頃、事業所の雰囲気はどう感じていましたか?

Kさん

最初に見たときは「明るいな」と感じました。当時は自分よりも年上の利用者さんが多く、私が一番若いほう(あるいはその次くらい)だったので、今よりも少し大人びた落ち着いた雰囲気を感じていた記憶があります。

他の事業所も見学に行きましたが、ライフワークの雰囲気が最初から自分に合っているなと感じて選びました。

Katy

当初の自分と比べて、「ここが一番変わったな」と思う部分はどこですか?

Kさん

一番変わったのは「積極性」ですね。
作業でも、休憩時間などの日常会話でも、自分から話しかけられるようになりました。

最初は人の目を気にしてしまって「ほうれんそう(報告・連絡・相談)」をするのにも遠慮があったんです。
スタッフさんに質問しようとしても「これ聞いていいのかな」「どこまで言っていいのかな」と直前で立ち止まって、ぐるぐる悩んでしまうことが多くて。

でも、周りの仲間や職員さんのサポートのおかげで関係性ができてきて、安心して気軽にコミュニケーションが取れるようになりました。
そこが本当に大きく変わったところです。

「次の一歩」を決めたきっかけ:ひかるさんからのアドバイス

Katy

「そろそろ就職に向けて動き出そう」と思った具体的なきっかけは?

Kさん

今年の1月頃から本格的に就活を始めました。
もともと「2年以内には次のステップに上がりたい」という思いや、生活面での兼ね合いもありました。
ライフワークの通所に慣れてくる中で、少しマンネリを感じというか、もう一歩ステップアップして自分に磨きをかけたいなと意識し始めたのがタイミングです。

Katy

その一歩を踏み出す時、スタッフや周りの言葉で背中を押されたエピソードはありますか?

Kさん

明確にきっかけをくれたのは、スタッフのひかるさんです。

実は私、最初はライフワークのスタッフになりたいと思ってずっと活動していたんです。
でも、その目標がすぐには叶いそうにない状況だと気づき始めていた12月頃の面談で、ひかるさんからアドバイスをもらいました。

「だだ、だらだら待つよりも、一旦思い切って方針を『就職』に変えてみたらどうですか?社会経験を通して、またここに戻ってくるというのも選択肢の一つですよ」と言っていただいたんです。
自分は社会経験がまだ乏しいと感じていたので「確かにその通りかも」と納得して、前向きに方針転換することができました。

就職活動に向けての今の思い:強みを探す葛藤と、日々の工夫

Katy

就職活動を始めるにあたって、今一番ハードルや不安に感じていることは何ですか?

Kさん

「自分に合う仕事が見つかるか」という点です。ライフワーク内でも色々な業務を経験させてもらったのですが、どれも満遍なくできる一方で「この業務に特化している熟練の人には敵わないな」という感覚があって、自分の強みがどこにあるか悩んでいました。

最初は一般就労(事務職)を目指して応募していたのですが、うまくいかない時期もあり挫折も経験しました。
そこで今は、ライフワークでも関わっている動画編集、SNS、クリエイティブ方面の分野を中心に絞って、応募しています。

Katy

その不安や課題に向けて、今ライフワークの中で工夫していることはありますか?

Kさん

どこに就職しても活かせる「基本」として、口頭でのほうれんそう(報告・連絡・相談)と、業務のメモを取ることの2つは毎日必ず意識して取り組んでいます。特にキッチン業務などではどちらも重要になるので、日々意識して工夫しています。

Katy

スタッフや事業所に「こういうサポートがあったらもっと安心できる」というものはありますか?

Kさん

今のサポートに不満があるわけではないのですが、もし可能なら、面接練習だけでなく就活全般の悩みや進め方について、ひかるさん以外のスタッフさんにも、もっと気軽に色々と相談できる機会が増えたらうれしいなと思います。

面接練習会のエピソード:自分の課題に気づけた「率直なアドバイス」

Katy

面接練習会に参加してみて、雰囲気はどうでしたか?

Kさん

参加前は「ボロクソに言われるのかな……」と少し怖かったのですが(笑)、実際はそんなことはなくて。
良いところをしっかり褒めて見つけてくれる場でした。
程よい緊張感の中でリラックスして臨めましたね。

Katy

実際に練習をしてみて、一番印象に残っているアドバイスはありますか?

Kさん

これもひかるさんからの言葉で、明確に覚えていることがあります。

私は面接のとき、相手の機嫌を取ろうとしたり、マイナス評価を恐れるあまり、苦手なことでも「できます」と少し大きく言って(盛って)しまう癖があったんです。

動画の会社を想定した練習のときも、「何分くらいで編集できますか?」と聞かれて、実際より少し短めの時間を答えてしまいました。
そのときにひかるさんから「ごまかしや盛りすぎは良くない、素直に向き合ったほうがいいですよ」とアドバイスされました。

Katy

面接練習会を経験する前と後で、面接に対するイメージは変わりましたか?

Kさん

回数を重ねることで、面接そのものにだいぶ慣れました。
「こういう深掘りの質問をされるんだ」という新たな発見もあり、参加する前と後ではだいぶ印象が変わりました。
客観的な意見をもらえるので、とても効果があると感じています。

将来の夢と仲間へのメッセージ:苦手と向き合い、手に入れた前向きな未来

Katy

ライフワークで過ごした期間の一番の思い出を教えてください。

Kさん

日常の通所もすごく楽しいですが、やっぱり交流会や、みんなで公園へ外出したイベント(中島公園などへの外出)が、とても思い出に残っています。

Katy

これから叶えたい夢や、理想の姿を教えてください!

Kさん

夢や目標はたくさんあります!

まず一つは、自分自身も発達障害(ADHD)当事者なので、同じように悩んでいる人の手助けになることを、どんな形でもいいからしていきたいです。学生時代の卒業間際に「周りよりミスが多いのはなぜだろう」と自分で調べて病院へ行き、精神科のデイケアを経てライフワークに繋がりました。今はお薬のおかげで体調や症状もほぼ落ち着いていて、メンタル面で休むこともなく安定しています。

仕事面では、動画や映像、音楽といった自分で何かを作れるクリエイティブな仕事に携わって、想像力を豊かにしていきたいです。お金の多さよりも、自分が楽しめて「やりがい」を感じられる働き方を求めていきたいですね。

プライベートでは、30代前半くらいまでに、現在遠距離恋愛中の彼女と同棲をして、結婚して家庭を持つことが一番の目標です。

経済的には、今の最低限の生活にプラスアルファで、車を買ったり、パソコンを買ったり、友達とカフェに行ったりする「ほんの少しの趣味の余裕」があれば十分幸せだなと思っています。

Katy

最後に、ライフワークに入ったばかりの仲間たちへエールをお願いします!

Kさん

ライフワークは、「これに挑戦してみたいです」と自分から声を上げれば、意外と何でもやらせてもらえる環境です。「どうせできないだろうな」と諦めずに、挑戦する気持ちを持ってみてほしいなと思います。それがきっと、次のステップに進む鍵になります。

私は自分の「苦手(ほうれんそうやコミュニケーション)」から逃げずに、どう対策や工夫をするかをスタッフさんと一緒に考えて、向き合ってきました。ただ「配慮してください」と言うのではなく、「苦手だけど、こういう工夫をしています」と言えるようになることが、就活でのアピールや、自分自身の変化に繋がると実感しています。

みなさんも、ぜひライフワークで色々なことに挑戦してみてください!

インタビューを終えて

Katy

消極的だった過去を乗り越え、今では自分から「午後は食器洗いの業務に入りたいです」と要望を伝えられるほど積極的になったKさん。自分の障害や苦手な部分をしっかりと客観視し、具体的な「工夫」に変えていく姿勢は、就職活動だけでなく、これからの社会人生活でも大きな強みになるはずです。これからのKさんの挑戦と未来を、スタッフ一とメンバー、一同で全力で応援しています!