
皆さん、こんにちは。Katyです。
日々のお仕事、お疲れ様です。
就労に向けて準備を進める中で、「コミュニケーション」や「自分の考えを相手に正しく伝えること」に苦手意識を持っている方は多いのではないでしょうか?
一生懸命話しているのに、相手から「で、結局なにが言いたいの?」と言われてしまったり、気まずい沈黙が流れてしまったり……。
職場で一番避けたい瞬間ですよね。

「自分は口下手だから」「話す才能がないから」と落ち込んでしまうこともあるかもしれません。
でも、安心してください。
説明力は「才能」ではありません。
おしゃべりの天才だけができる特別なスキルだというのは大きな誤解です。
実は、誰でも再現できる「失敗しないための技術(ルール)」さえ知っていれば、落とし穴を避けるだけで劇的に説明がうまくなるのです。
今回は、明日からすぐに使える「伝わる説明のルール」をご紹介します。
事業所のスタッフへの相談や、将来の職場でのコミュニケーションにぜひ役立ててくださいね。
スポットライトは「自分」ではなく「相手」に当てよう

説明が苦手な人は、いざ話そうとすると「緊張する」「うまく話さなきゃ」と、自分の都合で頭がいっぱいになってしまいます。
つまり、会話のスポットライトが「自分」に当たっている状態です。
一方、説明が上手い人は、スポットライトを「相手」に当てています。
「相手は何を知りたいのかな?」「相手にとってのメリットは何かな?」と、相手の知りたいことを最優先に考えているのです。

そして、ここが重要なポイントです。
全員に同じ説明の仕方は通用しません。
例えば、上司(あるいは事業所のスタッフ)に報告をするとき、相手が一番知りたいのは「結論と事実(現状はどうなっているか?)」です。
一方で、お客様に商品やサービスを提案するときは、「それを買うとどうなるか?」という「メリットとワクワク」が求められます。
最適な説明は、まず「相手を観察すること」から始まります。
相手が今、どんな情報を求めているのかを想像してみましょう。
職場で一番怒られる「上司への報告」の落とし穴

働く中で、一番緊張するのは「上司への報告」ですよね。
ここで失敗すると、厳しい指摘を受けてしまうこともあります。
報告の場面で、一番やってはいけない最大の落とし穴があります。
それは「事実」と「解釈」をごちゃ混ぜにして話してしまうことです。

そもそも「事実」と「解釈」とは何でしょうか?
- 事実(Fact): 誰が見ても変わらない数字や結果、実際に起きたこと。(例:作業が予定より3日遅れている、まだ契約できていない)
- 解釈(Thought): 自分の意見、予想、感情。(例:順調だと思います、間に合う気がします)

「解釈」とは「事実」に基づいた、自分自身の考えや感じ方のことを指します。
具体的には、次の3つに分けられます。
- 意見(例:「この方法は効率的だと思う」)
- 予想・推測(例:「たぶん大丈夫だろう」)
- 感情・感想(例:「難しそうだと感じた」)
解釈は「人によって異なる」という特徴があります。
だからこそ、揺るぎない「事実」とは明確に区別して伝えなければ、相手に間違った状況が伝わってしまう危険があるのです。
ではなぜ、私たちはこの2つを混ぜてしまうのでしょうか?

それはズバリ、「怒られたくないから」です。 ミスや遅れなど、ネガティブな悪い報告をするのは誰だって怖いです。
そのため、「順調だと思います」というポジティブな【解釈】の言葉で、ネガティブな【事実】を隠そうとしてしまうのです。
これは例えるなら学校のテストで31点を取ってしまったのに、親から「テストどうだった?」と聞かれて「順調だよ!」と答えてしまうのと同じです。
「で、実際の点数は何点なの!?」と怒られてしまいますよね。
黄金の順番は「事実」→「解釈」

上司はなぜ、報告を聞きたいのでしょうか?
それは「ただ安心したい」からではなく、「現状を正しく把握して、次にどう対応するか判断したい」からです。
だからこそ、まずは【事実】を知る必要があります。
報告の黄金の順番は、まず「事実」を言い、次に「解釈」を言うことです。
「契約はまだ取れていません(事実)。
しかし、こういう対策を打てば取れると思います(解釈)」という順番です。
これを逆にしたり、どちらかを省略したりするのは絶対にNGです。

ここでシナリオを比較してみましょう。
プロジェクトが遅れている場合、ごちゃ混ぜにして「みんな頑張っていて順調そうなので、間に合うと思います!」と伝えると、上司は「で、今の実際の進み具合はどうなんだ!?」とイライラしてしまいます。
これを分割して報告します。
「【事実】現在、予定より3日遅れています。【解釈】しかし、明日から人を増やせば期限に間に合うと考えています。」
これなら、上司も「なるほど、状況と対策がわかった」と納得してくれます。
「なぜそう思うの?」に答える3つの武器

しっかりと事実と解釈を分けて報告できるようになると、必ずと言っていいほど上司から飛んでくる質問があります。
それが「なぜ、そう思うの?」という質問です。
「明日から人を増やせば間に合うと思います」という解釈に対して、「どうしてそう言えるの?」と理由を聞かれたとき、「なんとなくです」「私の勘です」と答えてしまうと、相手からの信用を失ってしまいます。
あなたの考え(解釈)を支えるための「根拠」をあらかじめ用意しておく必要があります。

根拠には、説得力に合わせた「優先順位(3つの武器)」があります。
- ① 数字・データ(一番説得力がある) 「前回の同じ作業では、2人増やすことでスピードが20%上がったデータがあるからです」と、客観的な数字を出せば、誰もが納得します。
- ② 似た例からの予想・仮説 直接のデータがなくても、「別のチームで遅れが出た際、この方法で挽回できた例があるので、今回も応用できると思います」というように、似た事例から仮説を立てます。
- ③ 経験談 「以前、私が似たようなトラブルを経験した際、このように動いて解決できたからです」という自分の過去の成功体験も、立派な根拠になります。
明日から使える!説明の「3ステップ」とチェックリスト

ここまでお伝えしたルールをまとめると、仕事ができる人の説明は、たった「3つのステップ」の型でできています。
- 【事実】 現在、〇〇という状況です。(数字や起きたこと)
- 【解釈】 これに対して、私は〇〇すれば良いと考えています。(自分の意見)
- 【根拠】 なぜなら、〇〇というデータ(または似た例、経験)があるからです。(理由)
何かを相談・報告するときは、事前にメモ帳などにこの3ステップを書き出してから話しかけてみてください。
見違えるほど伝わりやすくなるはずです。
最後に、説明をする前の「チェックリスト」です。

- スポットライトは「相手の知りたいこと」に当たっているか?(自分の都合ばかりになっていないか)
- 「事実(起きたこと)」と「解釈(自分の考え)」をしっかり分けているか?
- 「なぜそう思うか?」の根拠(数字・似た例・経験)を用意しているか?
コミュニケーションや説明力は、特別な才能ではなく「事前の準備」と「ルール」で必ず上達します。
失敗を恐れず、まずは日々の事業所でのスタッフへの報告や相談の場面から、この「お弁当箱の法則」と「3ステップ」をさっそく試してみましょう!
皆さんのペースで、少しずつスキルを身につけていけば大丈夫です。一緒に就労に向けて頑張っていきましょう!

