ADHDの本質と誰もが働きやすい職場づくりのヒント【後編】

こんにちは!就労継続支援ライフワークのブログ担当Katyです。
前回の【前編】では、ADHDの3つの特性(不注意・多動性・衝動性)の本質や、仕事で困ったときにすぐ実践できる「仕組み化」の具体的な解決策についてご紹介しました。

もし「まだ前編を読んでいないよ!」という方がいらっしゃいましたら、今回の内容がより深くすんなりと理解できるようになりますので、ぜひ先にこちらの【前編】から読んでみてくださいね。

あわせて読みたい
ADHDの本質と誰もが働きやすい職場づくりのヒント【前編】 こんにちは!就労継続支援のブログ担当Katyです。今回は、発達障害のひとつである「ADHD(注意欠如・多動症)」にスポットライトを当てて、その本質や具体的な工夫、そ...

さて、今回の【後編】では、一見「弱み」に思えてしまうADHDの特性を、他にはない圧倒的な「強み」や「才能」へとひっくり返す視点の変え方からスタートします。
自分の個性を活かすヒントや、誰もがミスなく心地よく働ける環境づくりのアイデアが満載ですので、ぜひ最後までお付き合いください!

目次

弱みは裏返せば圧倒的な「強み」になる!

多くの人は「不注意」「多動」「衝動」という言葉をネガティブな欠点として捉えがちです。しかし、視点をガラリと変えてみてください。これらの特性は、環境次第で他人に真似できない素晴らしい「才能」へと化けるのです。

  • 「不注意(気が散りやすい)」を裏返すと…
    あらゆる方向にアンテナが張っている状態。
    つまり、誰も気づかないような変化に気づく「多角的な視点」や、一度自分の興味のスイッチが入ったときにとてつもないパワーを発揮する「ものすごい集中力(過集中)」に変わります。
  • 「多動性(落ち着きがない)」を裏返すと…
    常にエネルギーが満ち溢れている状態。
    じっとしていられないその性質は、リスクを恐れずに現場を動かしていく「圧倒的な行動力・エネルギッシュさ」に変わります。
  • 「衝動性(すぐ動く)」を裏返すと…
    あれこれ悩んで足踏みをしないということ。
    ビジネスにおいて最も重要とも言える「すばやい決断力」や、前例のない「新しいことへの挑戦心」へと直結します。

脳の「凸凹」を活かして世界を変えた偉人たち

実際に、自らの脳の凸凹を認め、その尖った強みを活かして世界的な大成功を収めた有名人はたくさんいます。

  • イーロン・マスク氏(実業家)
    ADHDやASDの公表で知られます。彼の圧倒的な集中力と常識破りの行動力がなければ、宇宙開発(SpaceX)や電気自動車(Tesla)の歴史が変わることはありませんでした。
  • 米津玄師氏(ミュージシャン)
    高機能自閉症(ASD)を公表しています。
    独自のこだわりと、研ぎ澄まされた繊細な感性を最大限に活かすことで、誰もが魅了される数々の大ヒット曲や独創的なイラストを生み出し続けています。
  • トーマス・エジソン氏(発明家)
    少年時代は授業中にじっとできず、学校を退学になるなどADHDやLDの特性があったとされています。
    しかし、母親の理解のもと、自分が興味を持った実験や発明にとことん没頭した結果、歴史に名を残す偉大な発明王となりました。

成功の秘訣は「適材適所」と「仲間に頼ること」

偉人たちのエピソードを聞くと「彼らは特別天才だったから一人で何でもできたのでは?」と思うかもしれません。
しかし、それは大きな間違いです。

彼らもまた、すべての仕事を一人で完璧にこなしたわけではありません。
彼らが優れていたのは、「自分の取扱説明書」を誰よりも理解し、周囲を巻き込んだ点にあります。



本当の成功を掴むためのステップは、以下の3つに集約されます。

  1. 自分の「得意なこと」に全力を注ぐ
  2. 自分の「苦手なこと」は、それが得意な仲間にカバーしてもらう
  3. 自分の特性が最大限に生きる「環境(職場)」を選ぶ

できないことを血の滲むような努力で無理に克服しようとするのは、エネルギーの浪費であり、自己肯定感を下げる原因になります。
それよりも、「私はこれができないので、手伝ってほしい。その代わり、得意なこの分野でみんなに貢献するよ!」と言い合える、お互いに助け合えるチームを作ることこそが最も大切なのです。

誰もが働きやすくなる「ユニバーサルデザイン」の職場へ

私たちが通う「ライフワーク」という職場にも、本当に多様なバックグラウンドや個性を持った人が集まっています。
お互いがギスギスせず、毎日笑顔で気持ちよく働くために、今日から全員ができる具体的なアクションがあります。

  • 自分の「凸凹」を知り、相手の「凸凹」も認める。
  • 相手が困っていたら、自分の得意なことでそっとサポートする。
  • 苦手なタスクにぶつかったら、一人で抱え込まずに「手伝ってください」と素直に伝える。

このような助け合いの文化を支えるのが、職場の「ユニバーサルデザイン(配慮)」です。
実は、発達障害を持つ人にとって分かりやすい工夫というのは、障害の有無に関わらず「結果的に働くすべての人にとって最高にミスが起きにくく、働きやすい環境」になります。


職場全体をパワーアップさせるために、以下のような「見える化」やルールの構造化を、ぜひ皆さんの環境でも試してみてください。

  1. 物の置き場所をマークや色で示す(迷う時間と片付けの乱れをなくす)
  2. 絵や写真を使った視覚的なマニュアルを作る(文字だけの指示による誤解を防ぐ)
  3. 「しっかり」「ちゃんと」「適当に」といった曖昧な言葉を避ける(「13時までに、この書類を2部コピーして机に置いてね」と、具体的な数字と言葉で伝える)
  4. やるべきことを箇条書き(TO DO LIST)にして見える化する(タスクの抜け漏れを防ぐ)

ほんの少しの工夫をみんなで共有し、実践するだけで、職場全体のパフォーマンスと居心地の良さは劇的に向上します。

最後に:みんなで話し合い、最高のチームを作ろう


今回のブログの締めくくりとして、考えて欲しいことがあります。。

  • 「わたしの得意なこと(誰かの役に立てそうなこと、サポートできること)」
  • 「わたしの苦手なこと(周囲に配慮してほしいこと、手伝ってほしいこと)」

完璧な人間なんて、この世に一人もいません。
みんな何かしらの「凸凹」を持ったパズルのピースのような存在です。

自分の凸凹を隠さずオープンにし、相手の凸凹を優しく受け入れる。
そして、それぞれの尖った強みをパズルのようにカチッと組み合わせたとき、一人では絶対に達成できなかったような素晴らしい成果を生み出す「最高のチーム」が誕生します。

一人で抱え込まず、みんなで補い合う。
そんな温かい職場や社会を、まずは私たちの足元から、今日の小さな一歩から一緒に作っていきませんか?

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次