精神科医がおしえる「仕事がデキる人」になる3つのヒミツ 

「仕事中、なんだか空回りしてしまう…」
「指示をすぐに忘れてしまう…」
「ミスをすると落ち込んでしまって、次の行動に移れない…」

日々の作業や仕事の中で、そんなふうに悩んだことはありませんか?

実は、仕事がスムーズに進まないのは「あなたの能力」のせいではありません。
特別な魔法を覚えなくても「ちょっとしたコツ」を知り、仕事の進め方を少し変えるだけで驚くほどラクにそしてスムーズに働けるようになります。

今回のブログでは精神科医・樺沢紫苑先生が提唱する「仕事ができる人の特徴と方法」のメソッドをベースに、詳しく丁寧に解説していきます。

仕事を動かす土台となるのは「インプット(Input)」「アウトプット(Output)」「フィードバック(Feedback)」という3つのプロセスです。この3つが綺麗にかみ合い、重なり合うことで、驚くほど日々の働き方が変わっていきます。

仕事中、こんなふうに悩んでいませんか?

まずは、普段の作業や仕事の時間を振り返ってみましょう。

以下のような「モヤモヤ」を抱えてしまうことはないでしょうか。

仕事中に時計を見ながら「もうこんな時間…」と頭を抱えてしまったり、頭の中がたくさんのクエスチョンマークやモヤモヤした線でいっぱいになって冷や汗を流したり、不安そうに一人で悩んでしまう。
そんな経験は誰にでもあると思います。

具体的には、

  • 「あれ?さっき何を言われたんだっけ…?」と、指示をすぐに忘れてしまう。
  • 「いつ相談すればいいかわからない…」と、疑問や不安を一人で抱え込んでしまう。
  • 「また同じミスをしちゃった…」と、激しく落ち込んで行動が止まってしまう。

といった悩みが挙げられます。
しかし、安心してください。大丈夫です!
これは「あなたの能力」のせいではありません。
「ちょっとしたコツ」を知るだけで、仕事はずっとスムーズになります。

このような悩みは、働く誰もが一度は経験するものです。
繰り返しますが、これはあなたの記憶力や才能が足りないからではありません。
仕事の「回し方」を知るだけで、誰でも必ず現状を突破することができます。

仕事がスムーズに進む「3つの歯車」の仕組み

仕事ができる人(デキる人)と呼ばれる人たちは、生まれつき特別な才能があるわけではありません。
彼らは共通して、仕事を進めるための「3つの歯車」を順番に、正しく回しているだけなのです。

仕事がデキる人は、特別な魔法を使っているわけではありません。
大切なのは先ほども触れた青色の「インプット(聞く・受け取る)」、オレンジ色の「アウトプット(伝える・動く)」、緑色の「フィードバック(振り返る・直す)」という3つの歯車を、順番に回していくことなのです。

この3つの歯車は、どれか一つでも止まってしまうと、全体の流れがガタガタと詰まってしまいます。
「一生懸命やっているのに空回りして疲れてしまう」という人は、このどこかの歯車が止まっているサインです。

逆に、この3つのサイクルを正しく順番に回す習慣さえ身につければ、確実に「自己成長」へと繋がり、作業所や会社での評価もアップします。
結果として、お給料の向上や、次のステップへのチャンスをしっかりと掴み取ることができるようになります。
それでは、ここから一つずつ、わかりやすく見ていきましょう!

ヒミツ①:すべてのスタート地点「インプット力」

まず最初に回すべき最も重要な第1の歯車が、しっかり受け取るための「インプット力」です。
インプットとは、一言で言えば「仕事のお願いや指示を、正しく聞き取る」ことです。

「仕事ができる人」と聞くと、多くの人が「テキパキと行動するアウトプット力が高い人」をイメージしがちです。
しかし、精神科医の樺沢先生の分析によると、実は仕事ができる人の特徴の第1位はこの「インプット力が高いこと」なのです。

なぜなら、インプットはすべての仕事のスタート地点だからです。
最初の指示を間違えて受け取ってしまったり、聞き漏らしてしまったりすると、その後どれだけ一生懸命に寝る間を惜しんで頑張って作業(アウトプット)をしても、その努力はすべてズレた方向へ進んでしまいます。
結果として、提出した後に「言われたことと違うよ」と言われ、また最初からやり直す羽目になってしまうのです。

人間の脳は「穴あきの桶」:ザル聞きを防ごう

多くの人がやってしまいがちなのが、相手の指示をただ「耳」だけで聞く、いわゆる「ザル聞き」です。

話を一生懸命聞いているつもりでも、聞いた内容は左の耳から右の耳へと通り抜けてしまいます。
上司やスタッフから仕事の依頼をされたとき、そこには以下のようにたくさんの細かいポイント(指示内容)が含まれていることが一般的です。

  • 「〇月〇日までに、この資料を作ってほしい」
  • 「その際、必ずA社に連絡を回して承諾を得ておくこと」
  • 「さらにB社の関連書類も一緒に添えて提出してね」

このように、1つの仕事の依頼の中に複数の重要なポイントが詰まっています。
しかし、人間の脳の仕組み(ワーキングメモリ)として、一度に覚えられる限界はせいぜい3個から4個、多くても7個前後です。
どんなに記憶力が良い人でも、普通に聞いているだけでは必ず重要なポイントを聞き漏らしたり、忘れてしまったりします。

人間の脳は、本質的に「忘れる生き物」です。
そのため頭の中だけで覚えようとすると、大事な指示がどんどん漏れてしまいます。

これを分かりやすく例えるなら、側面や底にたくさんの穴が開いた木製の「桶(おけ)」のような状態です。
上から「指示」という名前の水がドボドボと注がれているのですが、開いた穴から水が勢いよく漏れ出てしまっているため、桶自身が困った顔をして涙を流し、周りにはクエスチョンマークの水滴が飛び散ってしまいます。
これでは、どんなに水を注いでも中身は空っぽになってしまいますよね。

この状態を放置すると、締め切り間際になって「提出物が足りないぞ」「書類が添付されていないじゃないか」と注意されてしまいます。
注意された本人は「忘れていました」と答えることが多いのですが、実際には「忘れた」のではなく、最初の段階で脳から漏れ出てしまい、「最初から聞いていなかった(インプットできていなかった)」状態なのです。

解決策:最強の防具「30秒以内メモ」を徹底する

ザル聞きを防ぎ、完璧なインプットを行うための唯一にして最強の解決策が「忘れる前に、文字にして残す」ということ、つまり「話をメモ(録音)を取りながら聞く」という習慣です。

これからは「自分の頭」という頼りない記憶装置に頼るのをやめ、しっかりと記憶を「文字」にして外に残しましょう。
自分の頭ではなく「メモ」に記憶を溜めるのです。

イメージとしては、先ほどの穴あき桶とは異なり、どこにも穴が開いておらず、上までたっぷりと綺麗な水が溜まっている四角い箱のような状態を作ります。
箱にはにっこりと笑った顔が描かれており、前面には大きく「メモ」と書かれたラベルが貼ってあります。
このようにメモをしっかりと取ることで、指示された水を一滴も漏らさずに保管できるようになります。

ここでの鉄則は、「指示を受けたら、30秒以内(遅くとも1分以内)の記憶が最も新鮮なうちに書き留める」ことです。
精神科医の樺沢先生も「人間の記憶は1分経つと急速に薄れる」と指摘しています。
「後で落ち着いてからノートにまとめよう」という考えは非常に危険です。
言われたその瞬間にメモを取ること、これが仕事のズレをなくすための絶対的なコツです。

ヒミツ②:周りと協力して進める「アウトプット力」

正しく指示をインプットできたら、次の歯車である「アウトプット」を回します。
アウトプットとは、指示に基づいて「自分がやっている行動や進捗を、言葉や行動にして周りに伝えること」です。

どれだけ一人で真面目に一生懸命に作業をしていても、その状況が周りに伝わっていなければ、周囲からは「何もしていない」のと同じように見えてしまうことがあります。樺沢先生の動画でも仕事ができる人の特徴の第2位として、この「アウトプット力が高いこと」が挙げられています。

アウトプット力が高い人というのは、言い換えれば「周りと協力して仕事を進めることができる人」です。
自分の仕事の進み具合や、今考えていることをしっかりと外に出すことが定義となります。
一人で抱え込まず、進捗や自分の気持ちを言葉にして伝えることが何よりも大切なのです。

そして、このアウトプット力を高めるために欠かせないのが、ビジネスの基本である「ホウ・レン・ソウ(報告・連絡・相談)」です。

魔法の言葉「ホウ・レン・ソウ」の正しい使い方

「報連相(ホウレンソウ)をしっかりやりましょう」と言われても、具体的にいつ、どんなタイミングで、どう伝えればいいか迷ってしまう方も多いはずです。
そこで、それぞれの役割をシンプルにセリフとして整理してみましょう。

ホウ・レン・ソウは、以下のような3つの使い分けを意識すると非常にスムーズです。

  • 報告(ホウ): 笑顔の吹き出しで「終わりました!」と伝えるイメージです。
    これは自分の仕事の結果や進捗を伝えるもので、上司やスタッフを安心させる役割があります。
  • 連絡(レン): 「予定が変わりました」と事実を伝えるイメージです。
    これによって、周囲のメンバーが次の行動を遅れずにとれるようになります。
  • 相談(ソウ): 「ここがわかりません」「2つの方法で迷っています」と正直に打ち明けるイメージです。
    これは周囲に助けを求める行為であり、大きなミスを未然に防いでくれます。

もし仕事の途中で迷うことがあったら、一人で抱え込まずにすぐ相談しましょう。
これこそが、あなたを大きなトラブルから守ってくれる一番の「防具」になります。

分からないことは「人に聞く勇気」を持つ

樺沢先生の「仕事ができる人になる方法」の第3位でも、「わからないことを人に聞く」ことの重要性が語られています。
わからないことを放置しない勇気こそが、仕事をスムーズにする鍵です。

上司やスタッフから依頼された仕事の内容に、少しでも釈然としない部分や、疑問点、不安な点があれば、自分の判断だけで進めずに、早い段階で確認を取りましょう。
早めに対応することで、相手が本来意図していた「狙いや趣旨」からのズレを軌道修正でき、やり直しの無駄を完全に防ぐことができます。

もし「スタッフが忙しそうで話しかけづらい…」と悩んだときは、相手の動きを少し観察してみましょう。例えば、相手が席を立って戻ってきた瞬間や、次の作業に移る隙間の時間などは、パソコンでの集中作業の手が止まっているため、話を聞いてもらいやすい絶好のチャンスです。

ヒミツ③:ミスを成長に変える「フィードバック」

正しく聞いて(インプット)、しっかり行動して周りに伝えても(アウトプット)、仕事にミスや失敗はつきものです。
ここで最も重要な役割を果たすのが、3つ目の歯車である「フィードバック」です。

フィードバックとは、「ミスや失敗をした後に、原因を振り返り、次はどうするかという対策を考えること」です。
樺沢先生の動画でも、特徴の第3位として「フィードバック力が高いこと」が挙げられています。

フィードバックができるようになると、振り返ってその場で行動を直すことができるようになります。
ここで皆さんに一番知っておいてほしいのは、「ミスをしない人はいません!」ということです。
プロとして働く上で本当に大切なのは、ミスをゼロにすることではなく、「同じミスを二度繰り返さないこと」なのです。

「落ち込む」のではなく「作戦を立てる」

仕事がうまくいかないと悩みやすい人は、何か失敗をして注意されたとき「私はなんてダメな人間なんだ…」「もうおしまいだ…」と、ただ感情的に落ち込んで殻に閉じこもってしまいます。
しかし、ただ落ち込んでいるだけでは、次の機会にまた全く同じミスを繰り返してしまう可能性が非常に高くなります。

一方で、仕事がスムーズに進む人は、失敗を「ダメな証拠」として捉えません。
彼らは失敗を「次へ進むための貴重なヒント・データ」として捉えます。

失敗は、あなたを否定するものではなく「次へのヒント」です。
ここで、失敗したときの心の持ち方を「BEFORE(ビフォー)」から「AFTER(アフター)」へと変化させていきましょう。

左側の「BEFORE」の状態では、失敗したときに頭を抱え、「ダメだ…私は役立たずだ…」と涙を流して激しく落ち込んでいます。
これでは前へ進めません。

これからは右側の「AFTER」の状態を目指しましょう。「なんでこうなった?次はチェックリストを使おう!」と、キリッと前を向いて新しいアイデアをひらめく姿です。

具体的なフィードバックのステップは、以下の3つに分解して作戦を立てます。

  1. 起こったこと(事実の確認): 提出物の書類を家に忘れてしまった。
  2. なぜ?(原因の分析): 帰る前に、持参物のメモを見返すのを忘れていたから。
  3. 次はどうする?(対策の決定): 「帰る前の5分間」は必ずメモを見る習慣をつける!

このように「落ち込む」のではなく「作戦を立てる」のがプロの働き方です。
自分の経験からしっかりと学びを得て、行動を微調整していきましょう。
また、自分だけの経験に頼る必要はありません。
世の中のほとんどの失敗や悩みには、すでに解決策が書かれた「本(書籍)」が存在しています。
読書を通じて、先人たちの解決策を自分の中に取り入れることも、極めて強力な問題解決の力になります。

あなたはどっち?「悩みがちな人」と「スムーズな人」の決定的な違い

ここまでご紹介した3つの歯車の回り方について、日々の働き方にどのような違いが現れるのか、分かりやすく比較表にまとめました。

『あなたはどっち? 働き方の違い』として、普段の行動を対比してみましょう。

まず、【●悩みがちな人】の傾向としては、

  • 話を「耳」だけで聞く(ザル聞きになってしまう)
  • わからなくても誰にも聞けず、一人で悩む
  • ミスをして「自分はダメだ」とただ落ち込む

という特徴があり、これだと仕事が空回りしやすくなってしまいます。

一方で、【●スムーズな人】の傾向としては、

  • 話を「メモ」をとりながら聞く
  • こまめに「ホウレンソウ(報告・連絡・相談)」をする
  • ミスをしたときは、冷静に「原因と対策」を考える

という特徴があり、これが仕事ができる人の進め方です。

ご自身の普段の行動と照らし合わせてみて、いかがでしょうか。
もし、現在のあなたが左側の「悩みがちな人」に多く当てはまっていたとしても、全く落ち込む必要はありません。
これはあなたの能力が劣っているからではなく、ただ「スムーズな人のやり方」を練習する機会がこれまでなかっただけなのです。

今日のまとめ:3つの歯車が回れば、あなたの「成長」は止まらない!

今回ご紹介したすべての要素を、1枚のロードマップとしてまとめておさらいしましょう。

『今日のまとめ:自己成長のサイクル』として、私たちの成長の仕組みを視覚的に表すと、まず大きな円を描くように、

  1. しっかりメモをとる(インプット)
  2. ホウレンソウを徹底する(アウトプット)
  3. 原因と対策を考え、本を読む(フィードバック)

という3つのステップが矢印でぐるぐると循環しています。

このサイクルを繰り返し回し続けることで、あなたのビジネススキルは日々確実に蓄積され、見違えるほど仕事がスムーズになっていきます。
周囲のスタッフや仲間からも「いつも正確にメモを取ってくれて頼りになるね!」「こまめに相談してくれるから安心して仕事を任せられるよ」と、たくさんの信頼を寄せられるようになっていきます。

さあ、次の行動(アクション)を起こそう!

頭で話を聞いて「わかった!」と思うだけでは、明日の行動は変わりません。
大切なのは、実際に小さな行動(アクション)を起こしてみることです。

さあ、アクションを起こしましょう!

具体的なアクションとして、このブログを読んだ感想や、これから実践したいと思ったことを、ぜひライフワークのDiscord(ディスコード)にアップ(投稿)してみてください!
仲間とアウトプットし合うことで、学びがさらに深まります。

「明日からメモを取ります!」「まずはしっかり寝ます!」といった、一言だけの短い内容でも大歓迎です。
他の仲間の投稿を見つけたら、スタンプやコメントを送り合って、お互いの学びを楽しくシェアしてみましょう。

最後になりますが、大きな虹がかかった大空のように、ライフワークはあなたの「一歩」を全力で応援します。
一歩ずつ、一緒に進んでいきましょう!

最初からすべての歯車を完璧に回そうとしなくても、大丈夫です。
まずは明日からの作業で、「言われたら、その場ですぐにメモをとる」という、最初の1つ目の小さな歯車を動かすことからスタートしてみませんか?

就労継続支援事業所ライフワークでは、皆さまが自分のペースで一歩ずつ「こころがラクになる働き方」を身につけられるようスタッフが日々のワークショップや個別サポートを通じて、応援・バックアップしています。
困ったときや迷ったときは、いつでも気軽にスタッフを頼ってくださいね。
一緒に少しずつ練習していきましょう!